オキナワ 軍隊と殺人事件

平和とは、怒り、悲しみ、猜疑心のない社会、人間関係を作っていく事だと思う。
今回の事件はこの人間の、怒り、悲しみ、猜疑心を増長させた。

これが、軍事基地を抱える社会の姿ではないか。
基地がある限り、そこで軍事教育を受ける人間がいる限り、このような事件は決してなくなるはずはないのだと思う。

昨日、県民が生きて見つかる事を望んでいたうるま市の二十歳の女性が恩納村の雑木林で遺体で発見されてしまった。

家族、親戚や友人の方々の気持ちを思うと、とてもやりきれない。
12日に警察が公開捜査に踏み切り、新聞の記事として載ったのは発見される4~5日前だったように思う。

記事を読み、彼女の顔写真を見た時から、何か胸騒ぎがして、気になっていたのがこのような結果になってしまったことに深い悲しみを感じる。

逮捕された男性は見た目は黒人系で、元海兵隊。現在は嘉手納基地内で事務の仕事をしていると報道されている、それに与那原町に住んでいて、子供も生まれたばかりであったという。

沖縄が復帰して今年で44年その間、凶悪犯罪と呼ばれるものが574件も起きている。殺人、強盗、放火、レイプ事件が年に10数件起きているという事。
それに、報告されていない事件(特にレイプなど)は数知れない。
復帰前の1972年以前の27年間はさらに多くの命が奪われていた。

昨日、今日のツイッターやフェイスブック等で悲しみや怒りの投稿が多くを占める中、”米軍に怒りを向けるのはおかしい” ”この事件を使って米軍基地反対をいうのはおかしい” などといった投稿もあるようだった。

しかし、アメリカ軍という組織の中で教育を受け、生活をしてきたものが、現実社会の中で、その軍隊の暴力性を切り離して生きるという事は果たしてどれだけの米軍、あるいは元米軍の人間に可能だろうか? 米軍だけではない。自衛隊もその例に漏れることはないと思う。

その実例がPTSD(心的外傷後ストレス障害)と呼ばれるものの発症率の多さではなかと思う。

明日から、沖縄はまた新たな段階に入っていくだろう。
しかし、私は亡くなった彼女の苦しみ、悲しみ、怒りを忘れてはいけないと思う。
まずは、被害者、そしてその家族、友人の為に祈り、行動し、彼らを支えていかなければならないと思う。

被害者たちを置き去りにした議論をしてはいけないと思う。
過去にも多くの、数え切れないほどの被害者がいたはずだ。彼らの心の傷、魂の傷は癒えたのだろうか?彼らの魂の傷、恨みの記憶を癒し、浄化させていかない事には、本当の平和な未来はない。

ぐんた祈れよ、全ての犠牲者の為に。
祈れよ、加害者となり、苦しみに怯えるものの為に。
祈れよ、全ての生命に、全ての自分に繋がる者たちに。



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